総合事業の解説 第2回

65歳以上の方は、日常の生活の中に出来ないことや不安なことが少しづつでてくると思います。
そのような時に、気軽に相談できる窓口があります。
総合事業の大きなメリットは、生活における困りごとを気軽に相談できる窓口ができたということです。
資料を見ていただくと、相談窓口に地域包括支援センターという名前のものがあります。まだ、馴染みがない方も多いと思いますが包括支援センターには、社会福祉士と保健師と主任ケアマネージャーが配置されております。経験と知識のある社会福祉全般におけるプロの方です。

地域包括支援センターに相談をすることでいろいろなケースの困りごとに対応してくれるというしくみです。
残念ながら、その運用状況というものが、まだまだ地域に浸透していないのが現状であり、一般の方は自分の地域にある包括支援センターはどこにあるんだろうかというほど場所も電話も分かりにくいようです。

包括支援センターと同じような窓口は、市役所にもあり、またケアマネージャーが働いている地域の事業所も同様に窓口となっていますが、実際に介護に困ることなどを相談する方の多くは市役所などの公的機関を利用される方が多いようです。
市役所などで、最寄りの地域包括支援センターの場所と電話を聞いておくのもよいと思います。
もちろん、市役所や事業所などの機関も総合事業サービスや介護保険サービスを受けるための窓口になっておりますので相談に行きやすい場所を選ぶことができます。


総合事業の大きな特徴は、介護保険の認定を受けずに25項目のチェックリストに回答することによって通所介護サービスや訪問介護サービスなどの福祉サービスを利用することができるという点です。上記にありますように簡単なチェック項目に回答し、健康状態、生活環境などを考慮し適切なサービスを利用することができます。
ここで注意しておきたいことは、65歳以上の方は25項目の基本チェックリストを受けることができますが、40歳以上65歳未満の方はチェックリストを受けることはできず、介護サービスを利用したい場合、要介護認定を受けなければいけないという点です。

40歳以上の方も、介護保険料を納付していますので、介護サービスを利用することができますがその場合、老齢に伴う病気によって介護が必要な場合となっております。以下の老齢に伴う代表的な病気(特定疾患)を参考にしてみてください。

1.がん【がん末期】
特定疾病に認定されるがんは、進行性で治癒困難ながんに限ります。
治療困難とは、おおむね余命が6月間程度と判断される場合のことです。

2.関節リウマチ
関節に炎症が起こる病気で、痛みや機能障害が発生します。
とくに未明から早朝にかけて痛みとこわばりが強くなり、筋力低下などの症状が出ます。

3.筋萎縮性側索硬化症(ALS)
脳や末梢神経からの命令を筋肉に伝える運動神経細胞が侵される難病です。
重い筋萎縮や筋力の低下などの症状が生じます。

4.後縦靱帯骨化症
頸椎を縦につないでいる後縦靱帯が、通常の状態より何倍も厚くなり、骨のように硬くなる病気です。骨化すると脊髄を圧迫し、しびれや痛み、歩行が不自由になるなどの症状が出ます。

5.骨折を伴う骨粗鬆症
骨が構造的にもろくなり、骨折しやすくなります。
骨折や転倒により寝たきりとなることがあります。

6.初老期における認知症
40~64歳において生じる認知症状の総称です。
原因となる疾患にはアルツハイマー病、ピック病、血管性認知症、レビー小体病などがあります。

7.進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症及びパーキンソン病(パーキンソン病関連疾患】)
大脳や脳幹の異常により、正常な神経細胞が減ることで、静止時のふるえ、筋肉のこわばり、無動、姿勢障害などの症状が起こります。

8.脊髄小脳変性症
歩行時のふらつきや、手の震え、ろれつが回らないなどの神経症状が現れる小脳の疾患。
座位が不可能となり寝たきり状態となります。

9.脊柱管狭窄症
背骨に囲まれた脊柱管が、組織の変形により狭くなり、神経が障害されため、腰痛や下肢のしびれなどが起こります。

10.早老症
加齢促進状態のもたらす疾病です。
遺伝子の異常によって起こるとされ、成人後の早老症の代表的なものがウェルナー症候群です。

11.多系統萎縮症
自律神経症状、パーキン症状、小脳症状を様々な程度に組み合わせて呈します。

12.糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症及び糖尿病性網膜症
糖尿病を原因とする合併症で、神経障害、腎症、網膜症などの症状です。

13.脳血管疾患
脳血管疾患は、脳の血管にトラブルが発生することが原因で起こる病気の総称です。
代表的なものに脳梗塞、脳出血、くも膜下出血があります。

14.閉塞性動脈硬化症
手や足の血管の動脈硬化により、血液の流れが悪くなる病気です。
手足に冷感やしびれ感、安静時の疼痛や潰瘍、壊死などの症状が生じます。

15.慢性閉塞性肺疾患
たばこの煙などを長期間吸入することが主な原因となる、呼吸機能が低下する病気です。息切れや咳、たんの他、ぜんそくのような症状が出ることがあります。

16.両側の膝関節又は股関節に著しい変形を伴う変形性関節症
慢性の関節炎を伴う疾患で、ケガが原因で発症することがあります。
初期は歩行し始めの痛みのみですが、次第に痛みが増え、関節の可動域が制限されていきます。